
物語り その26
私たちの祖先は体内で行われる消化プロセスの一部を火を使ってアウトソーシングし、それによって得た大量のカロリーを使って比類なき複雑さを持つ「脳」を進化させた。そして私たちはもう1つの新たな技術である「言語」の創造に至った。言語はまさに大きな飛躍であり、歴史家ウィル・デュラントによれば、「言語が私たちを人間にした」。言語は、私たちが「情報を交換」することを可能にするとともに、人間が持つ特殊能力の1つともいえる「協力」を可能にした。言語のもう一つの大きな贈り物は「物語」である。物語とは私たちが進歩するために最初に必要だった「想像力」に形を与えるものであり、人間に最も重要な要素である。