
物語り その12
石炭紀からペルム紀の初めの「高酸素」の時代、その影響は特に昆虫に明確に現れており、翼幅が76センチにもなるとんぼ「メガネウラ」も発見されている。脊索動物の最も緊急の課題は水中以外で卵の胚をどのように成長させるかであり、「羊膜卵」が誕生した。羊膜卵を有する爬虫類が祖先である両生類から区別されるようになり、石炭紀前期が終わる頃には爬虫類が三つの大きな祖先系統、すなわち「哺乳類」、「カメ類」と、後に「鳥類」を生んだ別の「爬虫類」になった。なお、これらは大気中の酸素濃度の影響を受けており、酸素濃度が高いほど胚の成長は速まるし、「胎生」も高酸素環境によって可能になったとする見解もある。